※あくまで個人的

京大医学部の偏った日常

2回生の秋学期を振り返る

京大医学部は実は全国的にもゆるいカリキュラムであった。あった、というのは2年ほど前に、一説にはトランプのせいだと言われているが、臨床実習期間の延長に伴いカリキュラムかつめつめになったのだ。その割には一回生はクソどうでも良いドイ語やらおもんない文系科目を相変わらず取っているので、つまり、2回生の秋学期はなかなかに大変だったのである。

科目としては順番に組織筆記と実習、生理学、地獄の発生学、それと同時並行する神経解剖と、最後に生理学実習と盛りだくさんであった。

しかし、9月10月にわんさかある組織筆記と生理学と発生学は出席点がないのである。そして試験は11月末の学校祭明けから襲いかかる。つまり、うっかりしていると前述の試験が始まる11月末まで一切勉強せず、ただ組織実習のスケッチだけ書きにいくだけでよく、気づいたら講義50回分のテストが1週間後にあったりするのだ。

しかも組織から発生学にかけてテストの難易度が段々上昇していく一方で試験の間は3週間、2週間、と段々減り、過去問から出る頻度も8割、7割、教授の気分による、なのに、落ちる人数は30人、30人、50人という心折設計となっていて非常に辛い。

それと発生学は本試験よりも追試験の方が難易度が高く、容赦なく発生留年する人を生み出している鬼単である。

結局筆者がかけた勉強時間は組織実習と筆記が3日、生理学が1週間、発生学が丸々2週間であった。そしてまとめたノートが5ページ、15ページ、30ページと言った具合である。

発生学がひどいと言われる理由は、ラングマン人体発生学とかいう380ページの本から教授が気まぐれで問題を出していると言われているからである。

その鬼単ぶりは去年から聞いていたので5月の段階で買ったのだが、読みにくいし急にグロ画像(発生異常の胎児の写真。うわあ)出てくるしで全く読まずに試験期間に飲まれてしまった。

結局ラングマンあきらめ過去問を10年分といて臨床事項だけまとめて戦いに行った。周りは必死こいてラングマンを読み込んでいたが過去問からある程度出ると読んだ結果見事に的中し単位を得てしまった。最高である。

なんやかんや組織も生理学も過去問解いただけだが出来てそうなので終わってみれば自習でよかった分、今の1限から4限まで生理学実習に駆り出される日々よりはマシであったなあと思う。朝は苦手。