※あくまで個人的

京大医学部の偏った日常

無課金でCBTを受けてきた

出落ちで申し訳無いのですが、無課金というのは先輩から問題集を借りているのも含めるので、大学の教材だけで何とかしたという意味ではありません。京大の先生が好き勝手自分の研究とか書き殴ったレジュメなんて役に立つ訳…


CBTとは4回生にある、全大学共通で行われる、医学部の座学の総まとめテストみたいなものです。


今年はコロナのせいで、なんーーーーーにもする事が無くなってしまったので仕方なく3ヶ月くらい前からボチボチ勉強しました。


使ったものは2つです

1.QB

CBT受ける人間の90%が買うようなCBT試験の再現問題が詰まった問題集。独占禁止法に引っかかりそう。全5冊あり3000問くらいある。1冊5000円。いい商売だね。

わたしは先輩から1〜3までを借りました。今はデータ版しか売っていません。


2.問トレ

こいつはすごい。タダで登録でき、ネット上でCBT向けの問題が解ける。しかも全分野あり3000問収録されている。解説もまあまあ付いている。


病気が見えるシリーズとかいう医学生の85%は持っている参考書なども結局買わずに終わりました。後はQ assistとかいうCBTでいう東進みたいな映像授業とかMECから出ている大量の対策プリントを買っている人はまあまあいました。


余裕を持って勉強を始めたはずだったのですが、1ヶ月前なのに1週間で200問くらいしか解かない日々が続いたため、予定していた問題を解き終えたのはテスト2日前とかになっていました。(合計5000問あるので1日200問くらいは最低でも解くはずだった)


本番も事前の噂ではQBの問題から半分は被ると言われていましたが、全然そんな事はなく、選択肢に聞いたこともない病気が2つあって50%の運ゲーを強いられることも何度かありました。


CBTの試験は全範囲を6分割して1ブロックごとに60分の試験があるのですが、どうやら前のブロックの出来で、次のブロックの問題の難易度が変化する説があり、最初のブロックでボコボコにされて落単が頭をよぎってからは、普通に解ける問題ばかりになっていました。(ざっくりいうと、1.基礎、2.血液、循環器、神経、3.代謝、消化器、泌尿器…みたいな感じ、人によって20000問くらいの中からランダムで300問が出題されるらしい)

1日に2200問解いていたバケモノは試験が終わるたびに難しすぎると謎の病気名を呻いていたのでそうなのかもしれません。


CBTを解いて思ったのは、やっぱりこういうのってAIがやれば良くねっていうことでした。症状や所見から病気を当てたり、治療や診断法を考えるって、ただフローチャートを覚えるだけなので、別に記憶力だけがあればいいものを人間がやる必要ないし、むしろ機械の方が忘れないし向いているよなあと再確認しました。CBTの試験の大半は人力でアキネーターしているだけです。

将来人間は、世話とか人の温かさが必要な仕事だけするようになっていくのかもしれないですけど、やたら賢い人間が医者に吸収されている現状を見れば、まだまだ医者の構造は特権階級とか聖域みたいになるだろうし、そこに切り込むような改革が起こるのは日本ではないかなと思います。もちろん研究者の給料を医者並みに上げればそんなことなくなると思いますけど。医者目指す理由の大半は安定した生活を求めているだけでしょうから。

私は本当に医者になってしまうのでしょうかね。


追記:結果が返ってきて108位/124人中という下の下の成績でした。一応試験には通っていましたけど、皆さんはちゃんと課金をして勉強しましょう。